避妊リング(ミレーナ)について

避妊リングには子宮内システム(IUS: Intrauterine System)と子宮内避妊用具(IUD: Intrauterine Device)があります。
どちらもパートナーの協力なしに自分の意思で避妊することができ、一度子宮内に挿入すると5年程度の避妊効果が得られます。使用後1年以内に妊娠する確率はIUS0.2%、IUD0.6%と非常に高い避妊効果が得られます。
当院では、子宮内システムのミレーナを提供しております。
ミレーナの特徴
ミレーナは、子宮の中に黄体ホルモンを持続的に放出する子宮内システム(IUS: Intrauterine System)です。低用量ピルの避妊効果と一度の挿入で長期の避妊効果を得られる子宮内避妊用具(IUD: Intrauterin
Device)の両方の良いところを兼ね揃えた特徴を持っています。 避妊目的だけではなく、過多月経・月経困難症の治療にも用いられ、保険適応となっています。
ミレーナの避妊メカニズム
ミレーナから放出される黄体ホルモンは、子宮内膜の増殖を抑え、内膜を薄くしたままにします。子宮内膜が薄くなると、妊娠の成立(受精卵の着床)ができなくしたり、子宮口の粘液の性状を変化させることで精子が子宮内に侵入するのを防いだりすることで避妊効果を発揮する。しかし、ミレーナの挿入後でも100%の避妊効果があるわけではなく、0.2%の妊娠確率がある。(丸尾猛ほか:診療と新薬43, 1157-1174 (2006))
過多月経など月経困難症の治療薬としても
過多月経などの月経困難症の治療薬として国内外のガイドラインですすめられており、世界130か国で延べ3,900万人の女性が使用している。黄体ホルモンの子宮内膜への作用により内膜を薄くすることで、月経血量を減少させるとともに月経痛を軽くする効果があり、保険適応があり最近は日本でも使用が増えています。